御手洗さんはクラスの便器

御手洗さんはクラスの便器

最終話 クラスの便器、そして翔太くんの……

「それはそうと、もうすぐ完全下校の時刻よ。だから、二人とも、今日最後の仕事。手を抜かないで、しっかりね」 そう言った|優《ゆう》|花《か》に対して、ほぼ同時に返事をした|睦《むつ》|美《み》と|翔《しよう》|太《た》は、掃除道具入れへと向か...
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第十話 放課後

 生まれてはじめて、クラスの便器として、他人のオシッコとウンチを受け止めてから、はや数時間が経過していた。放課後を迎えた教室で、便器装束を身に纏い、白いタイルに正座したまま、|菜《な》|乃《の》はたった一人で、一日の出来事を思い返していた。...
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第九話 ウンチのための大便器

「|植《うえ》|野《の》さんがはみ出させてしまったオシッコも、きれいになったところで……」 |優《ゆう》|花《か》はそこで言葉を切ると、改めて生徒たちを見渡した。そして、自らに注目が集まっていることに満足しつつ、話を続ける。「最後になります...
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第八話 便器の思い、そして女の子のオシッコ

 雑巾を使って、その顔面を丁寧に拭き上げられる|菜《な》|乃《の》。そして、親友を穢した|翔《しよう》|太《た》の精液をすべて拭い終えた|睦《むつ》|美《み》は、予想外の出来事に驚いた。不意に、菜乃の表情が崩れ、目からは一筋の涙があふれ出た...
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第七話 小便器

「はーい、注目!」 軽く手を叩きながら、|優《ゆう》|花《か》は声をあげた。 それに応ずるように、教室のあちらこちらで密やかに行われていた、無関係なおしゃべりがおさまる。そして、生徒たちの視線が自分に集まったことを確認して、彼女は話を続けた...
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第六話 便器装束

「二人とも、準備は……。ああ、大丈夫そうね。初めてだし、ちょっと大変だと思うけど、ゆっくりでいいからね」 |翔《しよう》|太《た》と|睦《むつ》|美《み》へと振り返りながら、そう話しかける|優《ゆう》|花《か》。そんな言葉に、「はい」と答え...
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第五話 ただの便器

 |菜《な》|乃《の》は、ブラジャーとショーツのみを身に着けた格好で、立ち尽くしていた。みんなに取り囲まれた、白いタイルの上でだ。「えっと……」 そんな彼女のことを見ていた|睦《むつ》|美《み》は、不意に困惑した声を上げた。それは、菜乃の気...
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第四話 便器の準備

「それでは、これから、便器係の二人に、便器の準備をしてもらいます」 空中を見つめたまま、|菜《な》|乃《の》はタイルの上に突っ立ったままだ。だが、そのことを気にするでもなく、|優《ゆう》|花《か》は、取り囲む生徒たちにそう告げた。「本当は、...
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第三話 私は便器

 |菜《な》|乃《の》は茫然と立っていた。|優《ゆう》|花《か》の発したあの言葉が、頭の中でこだましているのを感じながら。 ――|御《み》|手《た》|洗《らい》さんは便器なのよ。 それは、簡単な日本語だった。子供でもわかるだろう。だが、その...
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第二話 便器係と便器

 クラスメイトたちの拍手を受けながら、|菜《な》|乃《の》はそれでも、状況をつかめずにいた。自分がなにかに決まった……。|優《ゆう》|花《か》がそう言ったのはたしかだが、その内容がよくわからない。 とはいえ、単語そのものが聞こえなかったわけ...